◎30代 男性 助教、博士(医学)
救急科専門医を取得
救命救急4年目
救命救急の雰囲気はいかがですか?
現在、救急4年目になります。後輩たちにいろいろな技術を教えながら日々すごしているので役どころとしてはチームキャプテンのような感じだと思います。
後輩には、いろいろなことを伝えたいと思っています。研修生など、最初は慣れないせいで、上手く立ち回れないでいることが多いですが、これが1年くらいたつとかなり動けるようになってきます。
もちろん仕事は楽ではないですが、1年目でそこにやりがいを感じたり、逆に楽しめるような人材は、救命救急でもエースになれる素質があると思います。
僕自身のことでいえば、今が一番充実していると思います。近くにとてもスキルの高い先輩がいてくれるので、いろいろと教わることができますし、自分自身もこの秋、救急科専門医を取得したこともあり、その先輩から毎日、良い刺激を受けています。
立場的には僕はまだ中堅なので、後輩に教えながらも先輩からいろいろ勉強ができる今の環境をとても楽しんでいます。ですので、研修生の方々への宣伝になってしまいますが(笑)、いればいるほど勉強になる、いまの救命救急はおすすめです!
救命救急センター勤務を希望されたきっかけはどういったところから?
もともと実家が開業医だったので、初期研修の頃は、早く医師免許を取って後を継ぐことだけを考えて過ごしていました。
勉強にもそんなに身が入っていなかったのですが、その時の研修施設にいた同年代達がとても出来る子達が多く、正直「このままじゃいかん!」と思い、総合診療科を経て、この救命救急に勉強に来た、というのが始まりでした。
救命救急を選んだ理由は、もともと「何でも屋さん」になりたかったのと、他の専門の先生方にも質問がしやすいと いうメリットがあるからですね。自分で勉強するにはとても良い環境だと思いました。
そうして、ここで勉強しているうちにはまってしまい1年、2年、と過ごすうちに3年がたち、気づいたら救急科専門医を取得してしまうほど救命にはまってしまいました。
開業を考えている人は是非、救命救急で1年・2年はやるべきだと思いますね。
現状の救命救急に関して感じている問題点は?
日々の救命活動の中には、救急医単体では解決できないケースも多々あります。
その際、専門家の先生に連絡を取り協力をお願いするのですが、その専門家の先生方との対話を成立させるだけの知識力が必要なんだとつくづく思います。加えて、「アイツから頼まれたら力になってやろう」って思わせるコミュニケーション力も大事です。
また、病院全体として「医者みんなで一人の患者をみんなで助ける」という雰囲気を作れたらいいと思っています。そしてその雰囲気づくりは日々の救急医の態度で決まってくるんだと思います。
将来を悩んでる方へメッセージなどありますか?
現在の初期研修医は研修医施設によって、力の差が激しいという現実があると思います。
臨床医として、3年目以降やっていくのであれば、自分の責任で患者をみる力が必要になります。病院によっては3年目の最初から1人もしくは研修医の指導をしながら当直をする必要があります。
1年でもうちの救命センターでやってみれば、どこの病院に行っても不安なく内科当直・外科当直も含めて、診療ができるのではないかと思います。
それから専門に行くのか、救急で続けて学んでいくのか選んでも、得られる経験も豊富さから言えば、全く遅くないと思います。
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